スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

11月のうた/電車のエチュード

『電車のエチュード』

赤ちゃんにだけ向けられたおばちゃんの表情をしかし皆が見ている

あの駅の切符挟みの形状が思い出せない Suicaを翳す

眠る時山手線も巣に帰る環(リング)を事も無げに開いて

警笛を鳴らして日々は通り過ぎ抜け殻として脳に残響

乗り継いでどこへも行ける錆色のレールが途切れたなら歩いて

<未来2012/11月号より抜粋>

*こんげつのよだん
いよいよ今年もあとちょっと……早いですね、怖いですね。
1月から続いてきた詠草「エチュード」もいよいよ来月で一区切りです。ブログにアップしなかった月もあるものの、今年も何とか欠詠せずに来られました。ししし締切はよく遅れそうになるんだけどね(学習能力!)。2013年分の詠草は方針を絞りきれないまま既に2回出したので、まあこのまま緩い感じになると思います(計画性!)そしてブログ更新もゆるいまんまだと思います(向上心!)。
いろいろ足りないものばかりですが、残り1ヶ月ちょっと元気で生きましょう。生きましょう。

もん女についてもんもんと

※寝るほどダラダラ長い記事です。お時間のある時にどうぞ!

10月某日。東京は前日からの雨が昼過ぎに上がり、絶好の おさんぽ日和(´▽`)ノ もんじゃ日和となりました。日中の私はと言えば、それはそれはおのぼりさん丸出しで東京駅新駅舎やら皇居のお堀やら某所からくり時計やら歩き回っていたわけですが、それはまた別のお話。(聞きたい聞きたい?……あ、そう。べべつに言いたくないし)そんなこんなで、私は額に汗、口からヨダレして「もん女」へと出掛けて行ったのでございます。

*解説「もん女」とは:
もともと私が事あるごとに「オラもんじゃくいてーぞ」「も・ん・じゃ!も・ん・じゃ!」と騒いでいたところ、優しい短歌美女たちが賛同してくれたという 完全に人任せのイベント(幹事:I女史、「もん女」命名:N氏、発案のみ:私 テヘ♡)。
はじめは純粋にもんじゃを食べるだけのつもりでしたが、田中Mしろ氏の オヤジギャグ ウィットに富んだ発言から「もん女セレクション」なる企画が持ち上がり、結果多くの皆様のお歌を拝読できることに!!いやー、良い催しだなあ!(きっかけは誰だっけ〜?もんじゃ食べたいって言ったの誰だっけ〜?)……みんな、とりあえず拳おろそう?

と、ぐだぐだ言ってないで歌評に参ります。
題詠「女」、私たちが好き勝手評するという(乱暴な)ルールゆえそんなに集まらないだろうと思っていたものの、蓋を開けてみれば投稿数 88首!これはさすがにびっくり。既に、もん女最高顧問(いつ決めた)である沼尻つた子さんがブログにて各首への愛情あふれる評を上げはじめておられます。(つた子さんブログは→ こちらから) 幹事いちさんも全首にコメントをつけるそうなのでそちらもお楽しみに。

というわけで、私は選んだ歌&気になった数首のみの感想に留めたいと思います。いやー慎ましい。ほんとつつましいわー。(このノリに疲れてきたな?顔に書いてあ・る・ゾ!)


ではまず、個人的ベスト3から。
30 この間女子の噂で聞いたけどわたしあなたが好きなんだって(ショージサキ)
うわさ話は女子の得意技ですが、それを逆手に取った下の句がいいですね。シチュエーションとしては①好きな人に対するちょっとヒネりのきいた告白、②うわさを聞いたことで自分の恋を初めて自覚する(モノローグ)など考えられますが、私は①であってほしい。言葉の流れも無理がなく、口語が活きた瑞々しい歌だと思います。

82 「お前から俺を抜いたら?」「私から貴方を抜いた女になるわ」(遠井透・D)
この歌もひねりの利いたクールな返答がかっこいいと思いました。男性はもしかすると「私から貴方を抜いたら何も残らないわ(あなたがすべてだもの)」という答えを期待していたのかも。しかし女性の方が一枚上手。積み重ねたジェンガを一つ抜いたって自分は倒れないよと返すのです(と私は読みました)。

79 「どちらかといえば好き」まで合わせると四割の女子がおれのこと好き(ユキノ進)
これは投稿時に見て一目惚れしました。「どちらかといえば」まで合わせても4割しか行かない支持率!そもそも信憑性の怪しいアンケート結果!!それらを肯定的に受け止めてしまう男心!!!アホや!!!!(すいません)憎めない思春期男子の姿がここに詰まっていると思います。この歌をユキノさんが詠んだところもやらしいわ。(※語弊)


続いて気になった歌を。
08 ふわふわの女子に憧れながらまた今日も頑固な黒髪をとく(希)
髪は女の命とはよく言いますが、どう見られたいかがよく表れるパーツかも知れません。「頑固な黒髪」はイマドキの女子に憧れを抱きながらも、朱に交わって赤くなるのでなく自分固有の色を掲げる女子像を感じました。時にはその個性に自信を無くしたり、人をうらやんだりすることもあるはず。私なんてほぼ毎日そうです。が「私は私だよ」と改めて思わせてくれたこの歌に、小林ちい個人賞を捧げます。

37 女子会で屠られていく数々の肉の一つとして渡邊君(野比益多)
「屠られていく」がたまらなく怖いです。女子会おそろしぃー。確かに、もん女でも数々の男子が屠られていましたからね(※ジョークです)。実際、会では「渡邊君」であることについても話が出ました。私は字余りも含め、説得力があって良いと思いました。

42 図書室の窓へこぼれる紅芙蓉 未だ女になれぬままいる(さとうはな)
この歌は芙蓉の「紅」と「女になれぬままいる」自分とのコントラストが魅力的だと思いました。図書室という《静》の空間に入り込む花にははっとする美しさがあります。赤は、口紅の色であり血の色。無垢な少女は、少女でありながら、いま紅をひいて一瞬で大人の顔になるようなあやうさがあるんじゃないかな。

52 女子なんてみんなおんなじだと思う僕が知ってる女子は三人(六条くるる)
おもしろいな。くるるさんは「平然と女子にひどい扱いをする人」という認識だったけど(歌がね!)、いつもと違うアプローチだったのでその点も興味深かったです。本当は3人しか知らないのね、かわいい!(と思わされること自体、作戦かも。恐ろしい子……!)

61 あやしげなフランス人の発音で女神にされているめぐみさん(牛隆佑)
フランス人の英語の発音(冒頭のhが欠けたり)は聞き取りづらい。彼らの「めぐみ」の発音は聞いたことがないけれど、もしかしたらそうかもと想像してニヤニヤしてしまった。牛さんの術中にハマったわけだ。なかなか気になる歌だったのに、私に権力がないばっかりに?「吊るし上げ」の刑に処せられたこの歌。なむなむ。(でもオイシイと思うよ!)

72 道の上つぶれたフレンチクルーラー やさしい女のふりは終わりだ(嵯野みどりは)
これも好きだったなあ!上下の関係がたまらなくいい。路上の(恐らく踏まれた)ドーナツを見て、すっと背筋を伸ばす主体。相手の行動をただ受け入れて傷付いてきた自分を重ねたのかしら。こちらの歌は会でも好評で、めでたくすずさん賞に輝いております。


そして最後は「あたいに一言いわせてよ」おまけコーナー!!(順不同)
※ここからは語弊と罵詈雑言のオンパレードだよ!←語弊

45放課後は女子のプリーツ崩しつつ 君の角度に膝は割られて(ポチ)→「プリーツ崩しつつ」という表現にひかれました。状況についてはノーコメントで・・・

07片方をなくしてしまった女の子をおこりん坊が追いかけている (麦太朗)→何の片方だろう。靴?手袋?白い貝殻のイヤリング?おこりん坊って誰?なぞが楽しいです。

75重ねあうたびにお前はおれだけの女と思わされているおれ(むしたけ)→初句が少し気になった(重なりあう?それとも唇?)。句跨がりで「されて」が強調されるのが良い。

04迷ったら女の人に道を聴くまるい様子の人をさがして(飯田和馬)→女性を選んで聞くっていう考え方がやらしいわー。飯田さんらしいわー。※語弊

84夏休み明けからいい匂いがしてる女バスのあの子きれいになった(平賀谷友里)→「女バス」という語がもう青春。いい匂いとかアメピンがスリーピンになるとか(古い)そういう些細なところも気付くのが女どうしだねえ。素敵。

68『CHE.R.RY』ふと小さく歌う年かさの女私も恋しちゃったんだ(ワンコ山田)→年かさ……。わ、わたしもまだ歌っていいかな(びくびく)

26のどもとに手をそへたままさしゆけばあはれなるかなうをの女体は(本多響乃)→88首の中で一番官能を感じた歌。何をさすんだろう。刃物、串。いずれにせよ言葉運びがセクシャルな場面を彷彿とさせておもしろい。

59飛び出してきたのは少女 靴下は白くてたしか呼吸器付きの(ゆいこ)→気になる歌。状況がつかみきれなかったけど、こういう歌の作り方は本当にセンスが出る。羨ましい。

78十年後戻ると言って君は去りそして私は山女になった(芹沢玄)→君は戻らなかったんだろうねえ。昔話や神話にありそう。山女というセレクトがすてき。

49お月さまだけが見ていた公園のベンチで君に女にされる(なるなる)→「お月さま」でほんわかさせておいて、ベンチで何をやっとるんだね君は。けしからん!詳しく聞かせて←

35「さわんなよ」突き倒された少年も駆け去る少女も泣いていたっけ(chari)→主体の立場が分かりにくい。「いたっけ」だから目撃者の回想なんだな。場面の切り取り方が好き。

11返信のなき携帯を閉じし後女子アナ風の服の人に笑む(浪江まき子)→「女子アナ」は軽い揶揄/批判ととった。ふわふわの男子ウケする服を着た女子と、(恐らくは)想い人からの返信が来ない(女としての魅力が薄目の?)自分との対比じゃないかな。「笑む」に力ない感じがする。「風の服の人に笑む」がちょっともたつくけど、興味深く読んだ。

36女子が泣く「男子もちゃんと歌ってよ!」修羅場育ちの大地讃頌(工藤吉生)→大地讃頌(♪ははなーる〜)は中学の合唱曲の定番で、ああこんなことあったなあと苦笑い追体験するような一首だった。ちなみに私には常識のこの曲、もん女では半数以上が知らないとのことでした。唯一無二の選曲だと思うけど、難しいな。


と、ここまで。全22首。投稿歌の25%について乱暴ながら感想を書かせていただきました。キィィーッ、全部に書かないとか何様なの!ごもっともです、すいませんこの体たらく。まあ、始めにも書きましたように、お二人の美女が全首を 食いちぎる 味わいつくすとのことですので、どうぞそちらをよろしくお願いいたします。

末筆ながら、ご投稿いただいた皆様本当にありがとうございました。おかげで 初もんじゃに集中できんかったわい いい思い出が出来ました(ニッコリ)。
そしてもん女メンバー。フレッシュな一陣の風かなえちゃん、日本一キュートな酔っぱらいすずさん、もんじゃの神が愛した女 空音さん、終始私を抱きしめて離さなかったつた子さん(※語弊)、西からわざわざもんじゃを食べに来たまひろさん(※語弊)、全てを企画してくれた頑張り屋のいちさん、どうもありがとう。(欠席の彩乃さんは次回またバーに!)

皆さんお付き合いありがとうございました。
お相手は「心の土手を崩します」もん女小林がお送りしました。
アディオス!

9月のうた/ほろ酔いのエチュード

『ほろ酔いのエチュード』

会う人の顔一つずつ思い出し to do リストに横線を引く

生ビール、美味しいチヂミ、口実は何とでもなる 会いに行きたい

繊細な影を落として奈美の手が取り分けていくシーザーサラダ

くだらないことを選んで話したいくだらないほど夜は明るい

情けない たかがビールの一杯で想いの箍が外れるなんて

ふわふわの私のためにりっちゃんが頼んでくれる温かいお茶

<未来2012/9月号より抜粋>

*こんげつのよだん
今さら9月号というね。世の中は未来10月号の話題に沸き立っているってのにね、あはは。……笑えんわい。
今回はお酒の席での歌たちです。ありがたいことに最近、短歌関係の方々とご一緒する機会も増えまして。お酒は弱いのですが、そういう席はなかなか好きです。よりリラックスした姿が見られるからかも。
それにしても10月号、すごい売れ行きのようです。笹公人さん、黒瀬珂瀾さんの選歌欄が新しく始まり、またOperaという精鋭が集う欄もスタートしています。業界騒然だよー。すごいひとばかりだよー。
ここに来てくださる奇特な面々はすでに入手された方も多いと思いますので、10月分のうたは 微妙に気が向いたら更新します(どこへ行ったの私のやる気……)。

NHK短歌「罠」

2012/9/16 NHK短歌 題詠「罠」〈坂井修一選/二席〉

I Wanna Be Loved By You モンローのようにはうまく歩けなくとも


「マリリン・モンローってさ、歩き方セクシーでしょ? モンローウォーク。あれって、左右のヒールの高さを変えてわざと不安定にしてたんだって」
「へぇ……なんかめんどいな」
「いやいや、そうまでして甘い罠で相手を誘うんだよ。すごいよ」
「うーん。まあ、お前には無理だね。転びそうだし」
「ひどい! 確かにそうだけど……」確かにそうだけど、振り向いてくれるなら頑張るのに。全然分かってないんだから。



とまあ、久しぶりの放送にどうやら浮かれております← 題詠「罠」、かなり変化球だと自覚はあったのでお電話いただいた時にはとにかく驚きました(しかも二席。お盆に実家で唸りながら投稿したかいがあったってもんだよ)。格好良く見せたりはできないけど、不器用でも自分らしく歩いて行きたいと思います。

NHK短歌2012年9月

発売中のNHK短歌9月号に佳作で2首載っています。

合鍵を持たない人よ もう夢の扉は叩かずにいてほしい
 ・・・・・・・・・・・・「夢」坂井修一さん選

膝をつき君が涙を流すとき誰も知らない入り江になろう
 ・・・・・・・・・・・・「海」佐伯裕子さん選


NHK短歌は最近投稿できないことも多いのですが、やっぱり載ると嬉しいですね^^
なかなか思うように作れないこの頃ですが、マイペースに行きたいと思います。

8月のうた/スカートのエチュード

『スカートのエチュード』

陽に透けるピンクのシフォン春風をまとって若い街へ漕ぎだす

フローラを気取った罰よ自転車の車輪に絡むスカートの裾

飼い犬は時に手を噛む 自転車は春色スカートを噛みちぎる

恥ずかしい時ほど笑うという実をゼブラゾーンの中央で知る

スカートは破れて黒く汚れてるオイルまみれのカタクチイワシ

冷や汗で湿る前髪ふわふわといたずら風がやさしく揺らす

空蝉の世には優しい人もいると道の鳩にも教えてあげる

自転車のハブに誓おうスカートを噛まれた女を助けることを

<未来2012/8月号掲載>

*こんげつのよだん
ほんとに久しぶりの更新になってしまいました。最近、ブログや短歌から少し離れていて。7月分は季節がかなりずれてしまったので割愛します。とりあえず8月分を。といっても、4月の出来事を書いたもので本当に今更感まるだしですが……。
春らしいロングスカートが自転車のタイヤに絡まって、横断歩道の真ん中で動けなくなってしまったことがありまして。ほんとに恥ずかしかったのですが、その気持ちを連作にしてみました笑。これであの日のこと、一生忘れないわ。転んでもただでは起きないというか……。「あらあら」と立ち止まって助けてくれたおばさんのことは今でも感謝しています。ありがとう。

笹短歌ドットコム「楽器」

笹師範のブログで2首拾っていただきました。
「楽器」

・その中に並んだ管の色合いを思い描いて鳴らすオルガン

・随分ぼくら歳をとったねセロ弾きのセロがチェロだと気がつくまでに


二首目は佳作として
「年齢の感じ方が独特で、おもしろかったです。ゴーシュも喜んでいることでしょう。」
と笹師範からコメントを頂きました。
実際、セロ=チェロと意識したのは大人になってからのことでお恥ずかしい(笑)
未来には10月より師範の選歌欄ができ、ブログ常連さんが複数入られたとのこと。
楽しみです。(私もがんばろう)
カテゴリ
カレンダー
06 | 2017/07 | 08
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -
うたらばブログパーツ
プロフィール

小林ちい

Author:小林ちい
- - - - - - - - -
ようこそお越し下さいました。
お茶はお出しできませんが、
ごゆっくりどうぞ!

FC2カウンター
最新記事
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

月別アーカイブ
RSSリンクの表示
検索フォーム
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。